REPORT 現場リポート

Freshman's Report 2019 Vol.8 「"裁量"が大きい!? 編集アシスタント」

2020.01.30
ポスプロ技術・報道編集

こんにちは。ポスプロ技術部の遠藤です。
新人リポートも今回が最終回。肩の力を抜いて気軽に楽しんでいって下さい。

■ はじめに
僕はいま、SHIODOME19BOXにて番組のオンライン編集アシスタントをしています。
昨年6月に配属されてからおよそ半年、いまではバラエティのレギュラー番組を任され、自分の好きなことを仕事にしているという実感があります。今回は、バラエティ番組の編集アシスタントの仕事についてご紹介します。
実はアシスタントといえど、与えられている裁量はとても大きいのです!

■ オンライン編集アシスタントってなにするの?
さて、自己紹介はこの辺にしてそろそろ仕事の話。オンライン編集アシスタントの仕事についてお話しします。
オンライン編集とは、事前のオフライン編集でカット編集されたものを素材として、色調整やテロップ入れ、加工などをして番組を完成させる作業のことで、アシスタントはその作業に必要なパーツを作成していきます。
具体的には、
① テロップ作成
② 参考画像作成
③ 地図や路線図などのイラスト作成

などを行います。
つまり、皆さんが普段テレビで観ている"文字"や"画像"、"イラスト"をほぼ全て作成しているのです。ではそれらをひとつずつ説明していきます。

① テロップ作成
まずはテロップ作成から。
アシスタントの最も重要かつ、裁量の大きな仕事です!テロップは視聴者に、映像の補足情報を提供するだけではなく、番組の雰囲気づくりに大きく貢献しています。
映像、番組台本、ナレーション原稿などを参照しながら、自分の感性に従って一文字一文字デザインしていきます。ここで大切なのはコミュニケーションです。
"制作が求めているものは何か?"イメージを共有することで、そのシーンに合ったテロップを作っていきます。
僕はコメントテロップの書体を選ぶのが特に好きで、同じセリフ、同じシーンでも書体によって、意味やニュアンス、笑いどころが変わってきます。テレビをオモシロくするかどうかは、ここに懸かっているのです。書体の例をいくつか挙げてみました。僕がバラエティでよく使う書体です。同じ「ありがとう」でも、受け取り方・感じ方が変わってきませんか?

各種の書体

② 参考画像作成
続いて、参考画像作成について。
これはなにかというと、食品や商品など、静止画でものを説明するときに使う参考画像を作成するというものです。よく、画面の片隅にワイプで映像が出ていますよね。あれです。
例えば出演者が、自分で調理した「素麺チャンプルー」を番組で紹介するときに、出演者自身が撮影した写真を使うとします。
その写真画像を、よりわかりやすく、綺麗にデザインするというのが、参考画像作成です。これは視聴者に補足情報を提供する目的で使われることが多いので、「わかりやすく、見やすく」するのが重要です。
具体的には、画像の色調整をするのがポイントです。下の2枚の写真を見ていただくとお分かりのように、僕が加工した画像の方がおいしそうに見えますよね? これが編集の力です。

画像の色調整

③ 地図や路線図などのイラスト作り
さて、最後に説明するのはアシスタントとしてワンランク上の話。
タイトル通り、イラストを作成するというものです。ロケ中心のバラエティ番組などで、出演者のイラストが地図の上を移動しているのをよく見かけると思います。そのイラストや地図を作成するのもアシスタントが担当する場合があるのです。
本来、イラスト関係の作成はCG部門にお願いすることが多いのですが、自分のレギュラー番組を持っている人の中には、できるだけ自作することにこだわる人も居るのです。(実は僕もその一人...。)

自作イラスト (車と地図)

■ ひとりでは成長できない
配属されてから半年が経ち、僕も少しは成長を実感しています。でもそれは決して僕ひとりの努力で成し得たことではありません。
編集という作業は、基本的にアシスタントと編集マンのコンビで行います。どの編集マンとコンビを組むかは、日によって異なりますが、レギュラー番組の場合は決まった編集マンと二人で業務にあたります。そして、その編集マンは良きパートナーであり、良き先輩です。
日々、仕事について熱心に教えてくれます。もちろんこちらからガンガン質問していくことが大切ですが、19BOXの先輩方は教えるのが好きな方も多く、配属当初、僕が黙々と勉強していると必ず後ろからアドバイスをくれました。そんな環境が僕を成長させてくれました。

■ これからは...
オンライン編集アシスタントは与えられている裁量が大きく、その分大変な仕事です。でも大いに"やりがい"があり、日々のこれらの経験は必ず自分のために活きてくると思っています。また、多くの視聴者の笑顔に繋がっていると思うと更にヤル気も湧いてきます。
近い将来、自分のレギュラー番組で編集マンデビューができる日を夢見て、日々精進していきます。

筆者


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