REPORT 現場リポート

Freshman's Report 2019 Vol.7 「報道スタジオVE」

2020.01.16
制作技術・報道技術

■ はじめに
あけましておめでとうございます!新入社員リポートも今回含めてあと2回となりました。
2020年最初の第7回目新入社員リポートは報道技術センター中継・スタジオ技術部からお届けします。
報道技術センターは、報道取材・報道中継・報道スタジオの3つの部署に分かれています。報道スタジオはさらに地上波番組を扱うNEWS 1サブ(通称N1サブ)、主にニュース専門チャンネル「日テレNEWS24」を扱うNEWS 2サブ(N2サブ)、そして素材加工等に使われるNEWS 3サブ(N3サブ)と3つのサブコントロールルーム(副調整室)に別れています。
9月にこの部署に配属された私は報道スタジオNEWS2サブのVE(ビデオエンジニア)として日々業務を行っています。

NEWS 2サブ サブコントロールルーム

■ NEWS2サブの特徴
NEWS2サブ(以下N2サブ)の最大の特徴は、OTCシステム(ワンタッチコントロールシステム)と生放送を同録しリピート再生を行うLoopシステムで主なOAが進んでいるところです。
OTCシステムとは、ディレクターが事前に登録されたキューシートと呼ばれるタイムテーブルに従って[TAKEボタン]を押し、ニュース番組をOAしていくシステムです。
その際、映像・音声機器なども[TAKE]のタイミングでプレイ制御されます。

OTCシステム(ワンタッチコントロールシステム)
[TAKE]を押すとキューシートに沿って送出されます

この機能を利用することによって、すべての送出が「事前に登録されたキューシート」に従って動くため、放送事故の軽減が図れます。
N2サブでは「日テレNEWS24」で24時間ニュースを発信しています。24時間の放送のためには生放送を同録し、それをリピート再生して放送する「Loopシステム」も導入しています。

また、生放送の時にアナウンサーの読み間違いやテロップの間違いがあったときは、リピート再生時にその箇所を修正することがあります。その場合にはOTCシステムとLoopシステムを組み合わせて使うことで、最初から収録するのではなく、間違えた箇所だけ抜き出して収録することができます。結果として差し替えを速やかに行うことができ、修正版をLoopシステムに乗せることができます。

■ 天皇即位礼の日
2019年10月22日には新天皇陛下の御即位をお祝いする「即位礼正殿の儀」が執り行われました。
この日の放送では、饗宴の儀が行われる際に、顔認識システムをN2サブVE卓横に導入するということになりました。


顔認証システム


「顔認識システム」というのは、映像に映る顔とシステム内に登録された顔写真をAIで判断し、映像が誰なのかを割り出してくれるシステムです。
このシステムを使用するために、私はVE卓横に導入できるようにモニターを増設したり、映像の切り替えができるようシステムを構築するなどのお手伝いをしました。

N2サブVE卓

N2サブ第1ラック室
 

■ さいごに
N2サブのVEは、カメラの色味や明るさの調整は勿論ですが、様々な映像信号の管理をし、それをマスターに受けわたすのが主な仕事です。
もしトラブルが起きた時は系統図をみてどこに問題があるのか素早く判断しなければなりません。そのため幅広い映像システムの知識や仕組みを理解していないといけないのです。
私は9月にこちらに配属された為、配属されてからまだ4ヶ月、独り立ちしてからはまだ2ヶ月しかたっていませんが、これからもより多くの知識を身につけ先輩方に追いつけるように頑張っていこうと思っています。

筆者


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