第53回ギャラクシー賞贈賞式が6月2日(木)セルリアンタワー東急ホテルで開催され、
NNNドキュメント'15シリーズ戦後70年
「南京事件 兵士たちの遺言」(2015年10月4日放送)が優秀賞を受賞。
また、NNNドキュメント'15 3.11大震災シリーズ
「2つの"マル秘"と再稼働 国はなぜ原発事故試算を隠したのか?」
(2015年8月23日放送) が奨励賞を受賞しました。
両作品とも、報道編集センターで編集をしましたが、
とりわけ「2つの"マル秘"と再稼働」については、
取材撮影、スタジオ撮影、編集、スーパー入れ、MAとすべての作業を
NiTRo技術スタッフが担当したこともあり、喜びもひとしおです。
「2つの"マル秘"と再稼働」は日本テレビ放送網の加藤就一ディレクターが
制作した原発シリーズの3作目に当たりますが、
3作品続けてギャラクシー賞を受賞という快挙も達成しました。
今回の作品で編集を担当した松本幸司編集マンは、
加藤ディレクターと共に3作品すべての編集を担当。
また、報道技術センターの大澤弘カメラマンも2作品で取材を担当しました。
受賞の喜びを皆さんに伺いました。
<加藤就一ディレクター>
「日本テレビ放送網として受賞をしましたが、撮影、編集、MAなど技術の皆さんの力があってこそ。
ギャラクシー賞は制作に対する賞だと思っている人が多いと思いますが、それは違います。
作品を作る上で演出と技術は切っても切れない関係で、融和が大事です。
お互いに意見を出し合ったり、協力し合って良い作品が出来上がります。
この賞が取れたのは皆の努力の結果です。この賞はスタッフ皆で取った賞だと思っています。
共に受賞を喜びたいです。」
<大澤弘 カメラマン>
「撮影は全国各地の原発取材、そして関係者のインタビュー取材が中心でした。
時には4時間以上に及ぶインタビュー。予め基礎知識などを勉強し、
原発関係者などの専門的な話をある程度理解しながら撮影に臨みました。
さらに膨大な紙資料。これも専門用語だらけの為、
視聴者の方達に興味を持って見ていただける様な撮影を心掛けました。
また、加藤ディレクターは常に高みを目指す人なので、その要求に答えられたか判りませんが、
加藤イズムを伝える映像造りが出来たのではないかと思っています。」
<松本幸司 編集マン>
「今回の作品は構成素材の8割が「極秘資料の山」と「関係者のインタビュー」という、
「紙」と「声」の作品でした。
当然、紙も原発も動かないし喋ってくれない・・・。これでいいのかと、
日々禅問答のような、今までに全く経験した事のない編集でした。
しかし賞を頂けたという事は答に近づけたのかなと、勝手に思っております。
6月末から次の「原発」作品にとりかかる予定です。
次回作品も見てくれた人の考えるきっかけになるような作品にできたらと思っています。」
報道編集センターではニュースやスポーツ編集だけではなく、
ゴルフ中継やオリンピック出張など多くの業務を行っています。
中でも時間を掛けて作り込みが出来る「ドキュメント」は
編集マンが目指す番組となっています。
今後も「ドキュメント」から目が離せません。
*ギャラクシー賞(NPO法人放送批評懇談会)とは
志ある番組を掘り起し、制作者たちの番組作りの情熱に光を当て、番組の向上・発展を促すことを目的に1963年設立された賞。時代性に優れ、ジャーナリスティックな感性を持ち、普遍的な力量を備えていることが選考の柱。他の賞と違うのは、委員自身が年間を通じ視聴した番組の中から推奨し、賞を選出するという独立性。