REPORT 現場リポート
始めよければ終わりよし。初動が重要!
NiTRo SHIBUYAでは、万が一に備え、AED(自動体外式除細動器)を設置し、これに伴い、自衛消防訓練を行いました。
■自衛消防訓練とは…
火災発生時には、防火対象物(不特定多数の方が出入りする建物)で勤務する従業員や居住者が消火通報及び避難誘導等の活動を行わなければなりません。
火災という緊迫した状況では、落ち着いて適切な行動をとることが重要で、万一火災が発生してもあわてずに行動が出来るように、普段から訓練を実施することが大切です。
消防法により、一定規模以上の事業所等は、防火管理者や防災管理者を選任し、消防計画に基づく訓練を行うことが義務付けられています。
この度、渋谷消防署にご協力いただき、新型コロナウイルス感染症の感染防止に配慮しながら、
プログラム別に少人数の対面形式で消火器の使い方、AEDの使用方法などを指導していただきました。

■初期消火訓練
規模が小さい火災の場合、初期に消火活動を行うことで、被害を最小限にとどめることができます。
消防署の方がおっしゃるには、
「消火器による初期消火の限界は、炎が天井に達するまでとされ、火の勢いが衰えない場合や、
熱くて近寄れない、煙が濃くて近づけないなど身の危険を感じる場合は、直ちに避難しましょう。」との事。
火の上中部ではなく根元を狙うと消火できるそうです。
一般的な消火器は重さが約4~5㎏と携帯性に優れ、誰でも手軽に使えるよう設計されているのですが、
放射距離は約3~5m、放射時間は約15秒で、放射している時間は思ったより短いという印象を受けました。

えっ、編集ブースで消火器を使った消火訓練!?
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安心してください!
エアー(空気)のみ放射出来る訓練用消火器を用意していただきました。
■救命救急訓練
AEDは、駅や工場、コンビニなど多岐にわたって設置されるようになりました。
心臓がけいれんした場合「心室細動」といわれる血液を流す機能を失った状態に陥ってしまうことがありますが、
そのポンプ機能を失った心臓に電気ショックを与えて正常な機能を戻すための医療機器がAEDです。
一定の操作を行えばあとは自動的に作動するため、医療従事者ではない方でも利用できるように設計されているのが特徴です。
ただし日頃から準備をしておくことが大切で、本当に必要になった時に直ぐに役立てられなければなりません。
AEDは普及してきているとはいえ、まだ使い方がわからない、触ったことがない方が多いのが現状です。
街中で急に倒れた方がいた時にどう対応するか、その場でAED使用経験者がいることの方がレアケースです。
実際に触れた事のない私たちにとって自分が使う立場になったら使いこなせるのか不安でいっぱいでした。
消防署の方によれば誰か倒れていた場合、救急車が来るまでの7,8分が大事だとの事です。
そこでAEDを使うか、使わないかで命が助かる確率が圧倒的に違ってきます。
周りの人と協力し怖がらず使って欲しいと思います。



訓練で実際にAEDを触れた時の音声ガイダンスの正確さ、使い易さは驚くべき内容
命の危機が迫る時に落ち着いて行動出来るか、それは難しいですが、今回の自衛消防訓練はとても有意義でした。
NiTRo SHIBUYAは渋谷の真ん中にあり、渋谷消防署から10分圏内にありますが、
交通事情や救急隊員の方が別の現場で救急看護を行っている場合など
すぐに駆け付けるのが困難な時もありますので初動の大切さを痛感しました。
自分の行動範囲にAEDはどこにあるかを意識するだけでも慌てなく行動できると思います。
今回の訓練で基礎知識の確認を行いました。
今後も、NiTRo SHIBUYAへ訪れる方の安全が確保できるよう、より一層、防災体制の整備を進めます。

筆者