REPORT 現場リポート

Freshman's Report 2023 Vol.6「総務センター 経理部」

2024.02.13
その他

 

神は細部に宿る

皆さん、はじめまして!
2月に入っても厳しい冷え込みが続いていますが、いかがお過ごしでしょうか?
2023年度のFreshman’s Reportの最終回は私、「おかしゅん」こと岡田舜矢が担当いたします。
私は現在、「総務センター 経理部」という部署に配属され、日々NiTRoの「お金の動き」と向き合いながら、社会人1年目の毎日を送っています。
……経理部?書き間違いかな?と思われた方もいるでしょうか? しかし書き間違いではありません!
先輩に聞いてみたところ、(初期配置で)経理部に配属されるのはおよそ10年ぶり(!)とのこと。
謎に包まれた存在でありながら、しかしあらゆる会社に必ず必要な仕事である経理について、私が担当している仕事内容の紹介などから、少しでも知っていただけるようレポートできればと思います!
 


 

■    経理の世界とは…?

総務センターとはいわゆる会社の管理部門であり、そのうちの一つである経理部が担当するのは、一言で言えば「会社のあらゆるお金の出入りを管理する」こと。
テレビ技術業務を請け負って、業務収入を得る。必要な機材を購入する。社員が現場までの交通費を立替払いする…などなど、会社の活動というものは基本的にほぼすべて、財務会計という極めて緻密なシステムによって数字に置き換えることができます。

私は現在、「支払い」にあたるお金の管理を担当しています。現場の社員が経理システムで入力する「伝票」を精査し、請求書や領収書に不備はないか、会社のルールに則った支出になっているか…などをチェックするのが主な仕事です。
また、決算書類をまとめるのも経理の仕事。NiTRoでは会計年度のほかに、毎月帳簿を締め切って月次決算をはじき出しており、特に対内部に向けた説明の場で、会社の財務状況が明らかになるよう「締め作業」を行っています。
そのため、月末月初は一気に伝票が増加し、忙しくなることも…!!
私も新入りながら、少しずつ知識を身につけて日々の会計処理にあたっています!

 


先輩に丁寧に教えてもらい、勉強中の筆者

 

■    約10年ぶり、新卒経理部員の誕生
実は私は、経理が第一志望というわけではありませんでした。
大学在学中、アルバイトでテレビのスポーツ中継現場に携わる機会があり、そこでの貴重な経験をとても面白く感じたのがきっかけでテレビ業界を志すようになったのです。
今度はプロとして、スポーツ中継に携わってみたいな…などと考えてNiTRoに入社しましたが、同期との2か月の研修を経て伝えられた配属先は、なんと経理部!
辞令を伝えてくださった人事部長の前で思わずのけ反るほどには、大いにびっくりしました(笑)
とはいえ、大学時代には金融や会計などの分野を専門に学んできており、選考でも「簿記にも覚えがあります」と言っていた経緯もあるので、意外とすぐに受け入れることができたような気がします。
会社を管理する部門に新人を置くというのは、難しい判断だったのではと勝手ながら考えています。
ほんの少しだとしても、信用して任せてくださったことに感謝していますし、その判断を下した方々の期待に応えたい、間違いではなかったと思わせたい。今ではそう感じています。

 

■    インボイスとわたくし
「インボイス制度」という言葉をニュース等で聞いたことはないでしょうか?
この1年、私が見聞きした中で最も印象深いワードと言っても過言ではありません。
「Invoice」…ビジネス英語で請求書を意味する単語ですが、税制改正によって昨年10月から導入されている、消費税についての大きなルール変更がインボイス制度です。
この制度によって、事業者や行政は、より正確に消費税を認識し、納付・徴収を行うことができます。

ただ、大きな制度変更であっただけに、対応しなければならないことも多岐にわたり、経理部的にはなかなかに大変でした…(笑)
インボイス制度の知識をつけなければと、可能な限り話し合いに耳を傾けたり、資料を読んだりしているうちにあっという間に10月を迎え、いよいよインボイス制度開始となりましたが、
やはり改正初年度ということもあってか、領収書に税額が書いていない!とか、伝票の切り方が間違っている!などなど、最初期はとても多くの問い合わせ対応や指摘を行いました。
駆け出しの自分にとって、いきなりの大改革に当たったことは少々ハードな体験でしたが、しかしインボイスと向き合うことで一気に経理知識が身につき、「経理の目」を養うことができたとも思っています。ある意味ではラッキーだったのかも?
 


NiTRoは電子化が順調ですが、紙もまだまだ健在!

 

■ 職場以外での過ごし方
テレビ業界というと、やはりハードな労働環境がイメージされがちですが、経理部の仕事は完全に暦通り。土日や有給休暇などもしっかり取得でき、のびのびと羽を伸ばすことができます!
オフの日はさまざまな過ごし方をしていて、ゲームにのめりこんだり東京巡りをしてみたり、趣味の競馬を追いかけたりしています。特に競馬はビッグレースが土日にやっているので、経理でよかった!と思う瞬間かもしれません。

さらに最近のビッグトピックとしては、お正月の風物詩としてあまりにも有名なロードレース・第100回箱根駅伝の現場に行かせていただきました!
かねてより制作現場を見てみたいという思いがあり、無理を承知で現場部署の皆さんや経理部の皆さんにお願いしたところ、シフトを調整していただき参加できることに…!
しかも単なる研修ではなく、なんと中継所のカメラアシスタントの1人として業務に携わらせていただきました。現場では右も左も分からず、ご迷惑ばかりをおかけしてしまったのですが、それでも何とか最終日までご一緒できました。
「こんなにできないか自分……」と軽く落ち込みもしましたが、しかし学ぶことも多くあり、得がたい経験となりました。迎え入れていただいた皆さんに感謝するとともに、希望を口にしてみてよかった!と強く感じた、社会人人生最初の年末年始でした。
 


冬らしい澄んだ空気が吹く、中継所現地にて

 

■ こだわりを持ってこそ
『神は細部に宿る』。経理で働くうえで、私が最も大切にしている意識です。
伝票や請求書の不備を指摘するとき、「現場の方々は忙しい中で経費精算を出してきてくれているだろうに、細部をチクチク指摘して申し訳ないな…」という考えがよぎることもあります。
しかし、管理部門として絶対が求められるのが我々経理。迷いを捨て、どんな些細な点だったとしても最後の一かけらまで追求し尽くすのが責務であると思っています。
カメラマンは事前準備と機材確認を徹底するといいます。編集マンは素材VTRを何度も何度も確認して完璧を目指すといいます。細部にこだわるのは、なにも経理だけではありません。
会社員である以上、お金のことを一切考えないということはありません。経理が一貫した姿勢でルールを説くことで、会社全体で明朗会計を目指す空気を作っていきたいです!

その理想の実現のため、まずはもっと知識を身につけていかなければと感じます。
また、社内周知策として、ポータルサイトに「逆引き辞典」のような形で、「こんな差し戻しの例がありましたので要注意」みたいにピックアップする企画を企んでいます。
四角四面のマニュアルよりも、具体的な反例があった方が実用的でわかりやすいと思いますし、社員の方々に経理システムをもっと身近に感じてもらえるのではないかと思っています。

時代は移りゆき、法令やコンプライアンスの遵守、コーポレート・ガバナンスの透明性やESG投資などが叫ばれる中で、会社の根本たる経理・会計の重要度は、ますます高まっていくことでしょう。
私はこれからも「神は細部に宿るのだ」と自分に言い聞かせ、どんな場面でもなあなあにすることなく、どこに出しても恥ずかしくない正しさを目指して、努力を続けていきます!

 



イクイノックスよりも数時間早くゴール板に到達していた筆者

 


 

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