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コロナ禍におけるMA業務

2021.05.12
ポスプロ技術・報道編集

新型コロナウイルスの感染が続いています。
「密」を避けなければならない状況の中、密室での仕事が必須となるMA業務ではどのような対応をしているのかをご紹介します。

コロナ禍前まではディレクターやプロデューサー、ADなどの多くの制作スタッフがスタジオに集まって「密」状態となっていたのは、「ナレーション収録」「MIX」の作業です。


ナレーション収録を行う"ナレーションブース"
アクリル板を設置しています

 

「ナレーション収録」では、原稿の間違いやナレーションのイントネーションの確認など、収録しながらスタッフ全員で確認するため、そして「MIX」作業も、番組作りにおける最後の工程なので、音のバランスだけではなく、番組全体の構成やテロップなどに間違いがないかを確認するなど、様々なチェックをしながら完成させるため、「密」になっていました。

しかし、コロナ禍において、密での作業を続けるのは危険なため、私達は「リモートMA」という方法を取り入れることにしました。これは今まで大人数で行ってきた作業を、遠隔地でもリアルタイムでスマホやパソコンで視聴できるようにリモート試写システムを使って配信することで、スタジオに集まる人数を減らし、密を避けながらMA業務を行うことが可能になったのです。

ここで利用しているリモート試写システムは、「miruceacaa(ミルシーカ)」というもので、「非常に少ない遅延量」で、なおかつ「回線環境に合わせた画質を設定可能」で、更には「セキュリティ面もしっかり対応」しています。

NiTRoでは、このシステムを、これから順次、各スタジオに設置していく予定です。

またこのシステムを使うことで、「密を避ける」だけでなく、遠方の制作スタッフがわざわざ東京に出張しなくても、一緒にMA作業が出来るようになります。他にもMIX作業が深夜になってしまう場合に、スタジオに残る制作スタッフを最低限の人数にして、可能な限り電車で帰宅して自宅で作業を確認してもらうということもあるかもしれません。
このように、リモート試写システムを使う事で、仕事の幅が広がる新しいワークフローに繋がるのではと思います。
コロナ禍が一日でも早く終息する事を願うばかりですが、終息した後もリモートMAは更に進化を続けていくでしょう。

 
リモート試写システム「miruceacaa(ミルシーカ)」             除菌グッズ

その他にもコロナウイルス対策として、マイクや付属設備は使用毎に専用除菌スプレーで除菌し、こまめに換気も行い、日々の業務を安全に行なっています。
ただやはり良い番組を作るためには、コミュニケーションを密に交わしながら作っていく事が大切だと思うので、全部がリモート化され、誰とも会わずに仕事をするような世の中にはなって欲しくはないですね!

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