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NiTRoから海外特派員

2015.04.24 制作技術

皆さんは「特派員」という言葉をご存知でしょうか?
私は今、中国、北京で日本テレビ系列(NNN)の特派員として勤務しています。

NNNの中国総局(北京)と上海支局の日本人特派員は
合わせて4名(記者3人、カメラマン1人)、
その他は中国人スタッフで運営されています。
広い中国全土を、中国人スタッフの協力のもと、
NNNのニュースのために日本人4人でカバーしているわけです。
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「テレビ特派員」は世界で活躍するカッコイイ仕事だと思っている方も多いと思いますが、
実際の業務内容は結構地味で、
特に特派員カメラマンは支局の記者や中国人カメラマン、他スタッフが仕事をしやすい環境を作るため、
放送機材の整備や管理も欠かさず行わなければなりません。
しかしこの作業があるからこそ、重大ニュースが起きたら、
いち早く現場に駆け付けて取材が出来るわけです。

先日、日本の国会にあたる中国全人代が開幕しました。
さすが世界から注目を集める中国。全人代の開幕式の取材では、
各国の大勢のメディアが撮影をする場所取りのために200m近く列をなしました。

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この期間は、外相の会見さえも世界に中継配信されます。
CCTV(中国中央テレビ)の放送はクレーンカメラも使用する大掛かりなものです。
また、報道陣用に配布される資料の多くは、
英語はもちろん日本語やアラビア語まで翻訳され配られました。

自分たちの考えを少しでも世界に広めようという中国政府の必死さが伝わってきます。

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全人代の期間は3/5~15の10日間でした。
この期間で向こう1年の政治方針を提案して、すべてが賛成多数で可決されます。
この国のこうした特殊な政治スタイルを
特派員はその懐に飛び込んで取材しなければなりません。
しかしそれは同時に日本の姿を客観的に見るチャンスでもあります。
戦後70年のことし、日本に対し中国からさまざまな視線が注がれています。
今後、日本がそして日本人が、中国とどのように向き合い、
どのような立ち位置で生きていくべきか、日々考えさせられます。

ただ、この中国も岐路に立たされています。
環境問題、減速傾向の経済、そして汚職や格差問題、
これらの問題がこの国を予測できない方向に向かわせる可能性もあります。
こうした今の中国を私たちが日々取材をし、
日本の皆様に、ありのままに知ってもらうことが重要だと思っています。

今後も皆さんに中国の様々なニュースをお届けすべく、頑張ります!!

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し か し、こ の 空 気 だ け は 何 と か な ら な い か な・・・・・。



20150424154904.jpg 筆者