NiTRoのソチオリンピックとの関わりは
制作技術だけではありません。
今回は、ポスプロからソチオリンピックの様子をお伝えします。
私たちは、開催前の半月前より現地に入りました。
IBC(国際放送センター)内の
日本テレビ放送センター設営のためです。
この中で世界各国のテレビ局がスタジオなどを作って、
自国向けの中継などを行っているのです。
ロシアは240ボルトの国なので、
日本から持ち込んだ機材はそのまま使えません。
セッティングにもひと苦労でした。
しかも備え付けの机や棚がヤワなので、
これもそのままでは使えず、補強するハメに。
ここで、ちょっと余談です。
スタッフの一人が気分転換に、
フラッと外へ出て撮ったのがこの一枚。
なんと、オリンピックパークの
そこかしこがまだ工事の真最中で、
歩道のマンホールが空きっぱなし。
スマホ歩きは超危険。
さて、苦労の末、
何とかスタジオは準備できました。
われらが戦場、日本テレビのスペースはこちら。
「日テレ」の文字が見えますか?
中に入ると、
中央奥が、私たちの仕事場です。
収録・編集ブースです。
限られたスペースに機材が見事に収まっています。
さて、私たちの任務はというと...
① 収録:OBS(オリンピック放送機構)配信の映像や五輪の競技、
JC(オールジャパンの放送チーム)、
日本や民放連などから送られてくる素材を収録します。
② 伝送:収録した素材や日テレクルーが取材した素材を東京に伝送します。
③ 編集:現地スタジオの再撮モニターなどに流すVTRを編集します。
これを3人のスタッフで交代して、
開幕前も含めた五輪期間中24時間やり続けます。
1日の勤務は12時間におよぶこともあります。
日本の視聴者に
貴重な映像を確実に届けるための大切な仕事です。
フィギュアスケートなど注目競技があると、
取材量が増し、したがって伝送量も増すことになります。
日本での各番組に間に合わせるために、
効率よく伝送しなくてはなりません。
帰国してから仕事仲間によく
「ソチで苦労したことは?」と聞かれますが、
特に苦労したことなんてないです。
ただ毎日が「宿舎⇔シャトルバス⇔IBC」の繰り返しで、
ほとんど外に出たことがなかったことでしょうか。
競技場での観戦はおろか観光なんて、
とてもできない状況でした。
という訳で、気分転換に欠かせないのが「食」。
IBC周辺の食堂でよく食べたのがこれ。
真ん中は、蕎麦の実のピラフです。
なかなかいけました。
ボルシチも何度かいただきました。
でも、ロシア料理は味が濃くて、
だんだん飽きてきます。
そこで登場したのがこれ。
日本製炊飯器ロシア語版です。
あったかいご飯に、これにレトルトのカレーをかけて...
やっぱり、これが一番でした。
筆者