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SDC/SOCのお仕事

2019.07.08 放送技術・写真技術

本日は汐留8F回線センターにあるSDC/SOCを紹介します。

■ SDC/SOCって何?

SDCとはSignal Distribution Centerの略で、社内外の信号を分配・配信する部署、SOCとはSatellite Operation Centerの略で、放送衛星のオペレーションをする部署です。

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みなさんご存じのとおり、日本テレビの番組は全国で放送されています。日本テレビには国内ネットワークとしてNNNがあり、ニュースを相互にネットすることを目的として、北は北海道、南は鹿児島の全28局で構成されており、毎日数多くのテレビマンが昼も夜も働いています。

テレビをつければ24時間いつでも何かしら視聴することが出来ます。...ということはテレビ局では誰かしら徹夜なり宿直勤務をしているわけで、我々SDC/SOCも24時間稼働しています。

テレビ番組は、多くの映像素材や現場からの生中継で構成されます。SDC/SOCは、様々な回線を駆使して集約した素材を社内の関係部署へ分配したり、NNNネットワーク各局へはもちろん、海外への伝送も行っています。

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パッチのほんの一部 間違えてしまうと社内外が大混乱に・・・

"番組で使用される素材を日本テレビの入り口として受け取り、必要としている部署に届ける"・・・これが我々の仕事です。

現場の状況(建築物、樹木、電線、交通機関、天候、人々)だけでなく、伝送路の海や田んぼも電波に影響を及ぼしますが、制作陣の気持ちに応えるためにも、ベストなオペレーションが求められます。

■ その1 ある日のSDC/SOC

「東京ドームラインチェックの時間です!」
「ZOZOマリンの最近の受信状況はどんな具合?」
「きょうのラグビーは秩父宮からのマイクロが本命です!」
「午後は後楽園からのダイナミックグローブもあるぞ!」 

これだけだとスポーツ関連の運用しか扱っていないと誤解されてしまうかもしれませんが、実際にはそんなことはありません。報道、情報、バラエティと番組のジャンルは様々です。
事前に決められているイベントだけで一日が平和に終われば良いのですが、予期せぬことも起こります。
報道からの突然の要請にも応えなくてはいけません。

ニュース番組では空撮映像で事件・事故を伝えることがありますが、そんなときは我々の出番です。
報道スタッフがヘリコプターで現場に出動し上空から撮影するわけですが、番組で使用するためには、その映像を日本テレビで受信する必要があります。
その際は、ヘリコプターに搭乗しているスタッフと無線でやりとりし、伝送に使用するマイクロ回線のチャンネルと受信する基地局を決定します。
そして日本テレビに入ってきた素材をニュースサブに分配して放送、という流れになります。

日本テレビには「日テレNEWS24」というニュース専門チャンネルがあるので、いつでも現場からの生中継が発生する可能性があります。
我々は突発的に発生した案件も皆で協力して乗り切ります。

■ その2 回線の新たな潮流

日本テレビ回線センターでは以前から様々な回線を取り扱ってきました。NTTコミュニケーションズが全国に張り巡らせている専用回線、通信衛星を用いるSNG回線、マイクロ波を使用するFPU回線、電気通信業者の光回線を使用するキャリア回線、といった具合です。

そんな今、IP伝送装置という新たな伝送手段が現れました。IP伝送には「インターネット回線を使用するため海外からも伝送可能」「携帯電話が通じるところであれば簡単に中継ができ、利便性に優れている」といった特徴があり、結果として中継車で出動する必要がなく、LAN回線も不要となります。

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IP伝送運用中 レートの変動に注意!

これは非常にお手軽な伝送手段であるため、報道番組はもちろんのこと、バラエティ番組でも使用されているので、みなさんも知らないうちにご覧になっていることと思います。

...と、ここまではIP伝送の利点ばかり紹介してきましたが、この伝送方法ではインターネット回線を使用するため、回線が断になることもあれば、接続することが出来ないという最悪の事態が発生する危険性も秘めています。最近では「バゲット」や「ZIP!」内の中継で活用していますが、私はまだまだ勉強の身です...
みなさんに番組を無事にお届けできるよう頑張ります!

■ 最後に

SDC/SOCはタレントと仕事をしているわけではないので、華やかさはありません。
番組のエンドロールに名前が出る機会もなかなかありません。
テレビ局には様々な部署がありますが、ここが数多くの番組制作を支えていることに間違いありません。

そんな自負を胸に、SDC/SOCは今日も奮闘しています。

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筆者