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WOWOW 編成部でのお仕事

2016.10.25 放送技術・写真技術

今年、WOWOWは開局25周年を迎えましたが、NiTRoはWOWOWの開局以来、技術協力をしているのをご存知でしたか?
現在では赤坂本社に6名、辰巳放送センターのファイリング室に11名のNiTRoスタッフが活躍しています。ファイリング室の業務については、以前の現場レポートでご紹介しましたのでこちらからご覧下さい。

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今回は、赤坂本社スタッフのお仕事についてご紹介します。

WOWOW赤坂本社は、TBS本社のすぐ近くにあり、私たち6名が所属しているのは編成部という部署です。ちなみに全員女性です。そこでは、番宣制作と編成データに関する仕事をしています。








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それでは、お仕事の内容をご紹介します。

番宣制作
WOWOWは有料放送ですので、加入者数の増減が業績に直結します。加入者の満足度を高め、かつ新規加入者を増やすために、優良なコンテンツを並べるのはもちろんなのですが、それに加えて重要なのが「番宣=番組宣伝」です。

番宣とは解りやすく言うと「こんな面白い番組を放送しますよー。」というPR映像の事です。番宣が放送される時間帯は、すでにWOWOWに加入している方だけではなく未加入の方もご覧になれます。そこで、番組利用率を上げたり加入者を増やすために、WOWOWでは番宣にとても力を入れており、オリジナルドラマや海外ドラマ、映画、スポーツや音楽ライブ、演劇などのステージ、オリジナルドキュメンターなど様々なジャンルの番宣を色々な切り口で、視聴意欲が湧く様に工夫して 月800本ほど制作しています。
地上波放送での番宣というと、15秒や30秒の「PRスポット」が中心になると思いますが、WOWOWでは、5分や10分といった「ミニ番組」も沢山制作しています。

実際の番宣制作は制作会社さんとWOWOWの担当者さんが行いますが、私たちNiTRoチームはその工程の中の上流と下流を担当しています。
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上流の①素材担当チームは、番宣制作に必要な映像、写真、音声データ、利用許諾クレジット等の素材を制作担当者と相談しながら集めて、速やかに ②制作会社さんにお渡しします。
番組制作と番宣制作が同時進行で行われる場合もありますので、素材の受け渡しスケジュールの調整力が必要となります。

制作会社さんが完成させた番宣は下流の ③納品担当チームに納品されます。納品担当チームでは持ち込まれた番宣が、放送基準にあった収録内容であるか、放送日時や番組タイトルに誤りはないか、事前に登録されている放送データに誤りはないか(放送開始と終了日時、尺など)をチェックします。この段階でチェック漏れがあると放送不体裁に繋がってしまいますので、作業は慎重に行います。チェック項目が多いので、集中力と注意力が必要です。

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チェックを終えた番宣は、こちらもNiTRoスタッフが担当している辰巳放送センターのファイリング室に送られ、放送用のサーバーにファイリングされた後、オンエアに至ります。

編成データ
編成データチームは、編成部が決定した番組表データのチェックと、番組に付随する部品を割り付けるのが主な業務です。また、番組間の番宣の割り付けも行っています。番組表データのチェックとは、例えばドラマでは放送の話数順に誤りはないか、とか、映画などでは字幕版と吹替版が正しく設定されているか等々、編成担当が設定したデータ内容のチェックです。
そして、番組前後の本編部品の割り付けをして、番組枠を整えて行きます。
また本編部品とは、番組に付随するプレゼント告知やイベント告知、オンデマンド告知などの事です。チェックする項目は多岐にわたりますので、とても細かい作業です。ここでの作業は放送事故に直結するので、ダブルチェックは欠かせません。

番組枠が確定されると番組間枠の時間も確定されます。この番組間に番宣が放送されます。番宣の放送の順番を決める(割り付け)作業では、視聴者目線に立って利用率が上がる内容になる様、心がけています。

何となく流れている様に見える番組や番宣でも、その並びや内容に神経が使われている事を知って頂けるととても嬉しいです。

WOWOW赤坂のスタッフは、この様な業務を日々行っております。編成部での仕事は色々と苦労もありますが、自分が携わった事が電波に乗って多くの方々にお届けられていると思うと、嬉しくもあり、やりがいがあります。

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