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「オフライン編集」と「オンライン編集」の違いは?

2018.05.17 ポスプロ技術

気がつけば入社4年目に入りました。ポスプロ技術部で編集を担当している本間匡史です。

現場の雰囲気も掴めてきて、学生とも歳が近いことから、大学生向けの企業説明会に参加させていただく機会が増えました。そこで編集業務に興味を持って話を聞きに来てくれた方から多く質問されるのが、「オフライン編集とオンライン編集の違いは?」でした。
今回はそのことに触れながら、自分が担当しているオンライン編集について、少しでも理解を深めてもらえたらと思います。ちなみに私も入社するまではオフライン、オンラインというワークフローがあることを知りませんでした。


■ オフラインで調理したものをオンラインで味付け!
まず編集業務においては【リニア編集】と【ノンリニア編集】というハード面におけるスタイルの違いがありますが、どちらの編集スタイルで作業するにしても、オフライン編集オンライン編集という流れを踏みます。

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  波形モニターの画面

〜オフライン編集〜
分かりやすく言うと話の組み立て作業です。現場で撮影してきた映像素材のどこを使うか、どのような順番で起承転結を構成して、放送する時間内にぴったり納めるのかを決めて映像・音声を繋ぐのがオフライン編集です。
話の運び方や見せる画の順番、カットを繋ぐテンポひとつで番組の印象はがらりと変わります。
どのようにしたら見ている人により強く番組のテーマを伝えることができるかを考えながら構成していくので想像力や全体を俯瞰で捉える力が必要になります。

〜オンライン編集〜
オンライン編集は主に映像の加工作業です。
オフラインで仕上げてきたものをより分かりやすく、綺麗に仕上げていきます。
具体的に言うと、複数のカメラ台数で撮った映像を並べて見ると、各カメラのメーカーや型式の違いで画の明るさや色に差が出て違和感を生じてしまいます。その違和感を無くすためには『色調整』が必要です。今はスマホで撮った写真の色を編集する人も多いので、色調整という作業はイメージしやすいかと思います。
私たちは波形モニターという測定器を使って映像信号を確認して、放送規準の範囲に収めた上で眩しすぎたり違和感のない色味になるよう、見やすい映像に調整します。

その他にもオンライン編集の役割として、演出意図に合わせた雰囲気であったり、分かりやすい内容を作り出すために「映像合成」「モザイク処理」「テロップ入れ」などの作業もあります。要するにカメラの撮影だけでは表現しきれない部分を作り上げ、整えていくのがオンライン編集です。

180516_2.jpg例えば番組中でよく見るこのような画面は"トビラ"と呼ばれ、カメラで撮影されていないものをゼロから作って画を構成します。
背景のテクスチャやシルエット、人の切り抜き、テロップやCG部品などを作って、それぞれに動きをつけます。
それらの動きや加工のデザインが番組の雰囲気を大きく左右するので、番組全体の雰囲気をしっかりと捉える力が大切ですし、テレビに限らず様々なデザインに対して常にアンテナを張って再現してみよう、新たに作り出してみようという好奇心が必要です。

■  この仕事を3年続けて
番組によって作り方も様々です。スケジュールに編集時間が十分に確保されていてじっくりと作り込める番組もあれば、放送まで時間がなく間に合わせるために急いで作る番組もあるので、それぞれに対応しなければならない職場です。初めのうちは必死についていきましたが、そのような波がある分、いい意味で揉まれて覚えていく部分と、自分の中でゆっくり理解を深める時間があり、今では落ち着いて仕事に向き合えるようになりました。
このように日々目の前の業務に対してこつこつ向き合っていければ数年後に振り返った時に、目標とするエディターの姿に近づけているはず。何事もそうですが、特にこの仕事は"こつこつ"が"コツ"だと感じています。

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  筆者

テロップの入れ方や色の補正には、正解がありません。ありきたりな言葉になってしまいますが、正解が無いからこそ『面白い仕事』だと言えます。モノを作るということは手間も時間もかかるけど、少しでも良いモノにしたいという想いがあるからこそ、制作スタッフは直前まで何とかしようとするし、私達技術スタッフもそれに応えなければならないし、時にはリードしていく力も必要になります。
自分が出せる知識」「技術の引き出しの数」を増やして、コミュニケーションをしっかり取りながら、どんな状況でも冷静に対処できる安定感のあるエディターになっていきたいと思います。